完璧なアリバイ、密室殺人、不可能と思われるようなトリック。
その謎を解いていく頭脳明晰な探偵や刑事たち。
まさかのストーリー展開をハラハラドキドキ楽しむ、「サスペンス」や「ミステリー」。
でもちょっと待ってください。
この言葉、何が違うのでしょう?そもそも「サスペンス」とは?「ミステリー」とは?
今回はこの謎を解明してみましょう。(早くも探偵風・・・?)
ふたつのキーワード、その意味は?
さて、ここには犠牲となる被害者も完全犯罪もないので、
ざっくり説明をはじめてしまいましょう。(笑)
一般的に「ミステリー(ミステリとも呼ぶ)」は幅広い傾向を含むジャンルの総称で、
「サスペンス」はその「ミステリー」という大きな枠の中の一部とみなされます。
具体的に・・・と言っても表現は抽象的になってしまいますが、
「サスペンス」がどういうものかと言いますと、
「ミステリー」の中でも謎解きの面白さや論理の整合性などではなく、
“今現在何が起こっているのかわからない”といった不明なことによって
生み出される焦燥感や不安感、心理的に、精神的に追い詰められることによる
圧迫感などの、心情的なハラハラドキドキのストーリーの展開のスリル感や
面白さを重視したようなタイプの作品を「サスペンス」と呼ぶとされているようです。
ちなみに、「はじめから犯人がわかっているのがサスペンスで、
最後まで犯人がわからないのがミステリー」という説明を見かけることがありますが、
あれは間違いです。
サスペンス・ミステリーともにいろいろな手法の作品がありますから、
一概にそういう括りはできません。
たとえば・・・
たとえばサスペンスの例で言えば、
「サスペンス小説の最高傑作」と称される『幻の女』(W・アイリッシュ作)
という小説がありますが、これは最後の最後でまさか!
と驚くような真犯人が明らかになるという展開が待っています。
サスペンス映画の代表ともいえる“ヒッチコック”の作品にも、
はじめから犯人がわかっている、というものはほとんどありません。
一般的に「サスペンス」と呼ばれている作品で最初から犯人がわかっているものは、
実は少数派なのです。
筆者もご存知の通り(?)文章を書くのが好きで、
小学生の頃には「大きくなったら作家になりたい!」などと豪語していたのですが、
思い起こせばそのきっかけは友人に勧められた推理小説だったような気がします。
はやみねかおる先生の『夢水清志郎シリーズ』というのが大好きでした。
青い鳥文庫なので子供向けではありますが、
大人でも楽しんで読めると思う作品のひとつですので、
ご興味がありましたら是非読んでみてくださいね(^-^)